以下設計、岸田佳晃によるテキスト
東京都渋谷区千駄ヶ谷にある築48年の鉄筋コンクリート造のマンションの2室を賃貸オフィスへとリノベーションした。誰もが簡単に物件情報を閲覧し比較検討出来る時代において、賃貸オフィスに求められているのは、多様化する働き方やビジネスモデルに柔軟に対応可能な、よりオープンな環境としてのオフィス空間であると考えた。躯体から天井までの本来は不可視な領域に対して、解像度を上げることで浮かび上がってきたある特殊な均質性を、オフィス空間を支える環境として扱うことで、“自由なレイアウト・多様な動線と接点・曖昧な境界”が獲得され、新しい働く風景が創出されることを目指した。