企業 DNA を変えるリノベーションと休憩室

リスト株式会社(総合不動産)
http://www.list.co.jp/

リストは、東京・横浜周辺で分譲マンションや戸建建築などを手がける総合不動産会社。その本社ビルの執務室を休憩室としてリノベーションしました。実はこの空間は、同社がリノベーション事業に携わるためのプロジェクト第一弾。その詳細や依頼時のこだわりなどを、経営企画室クリエイティブ・プロデューサーの相澤毅さんに伺いました。

リノベーションをしようと考えられたきっかけをお教えください。

相澤:会議室だったこの部屋を休憩室にしようという話が出たのが最初です。総務部では別の会社に依頼する予定で見積もりを取っており、その精査を頼まれてチェックしたら、どう使うのかさっぱりイメージが沸かない内容で…。そこで費用感とルーヴィスさんに依頼することを前提に、食事や休憩、ノマドワークなどフレキシブルに使える空間を想定した案を提出しました。最終的に僕らの案が採用され、ルーヴィスさんにお願いすることになりました。

弊社への依頼を前提にされていた理由は?

相澤:別のプロジェクトでも依頼したいと考えていたのですが、予定が合わず今になってしまったという感じです。福井(*1)さんとは予算感や思惑、ビジュアル面などでの共通言語が近いので、うまくいく確信がありました。それから、今回は部屋をかっこよくするだけでなく「社内へのリノベーションの認識普及」が一つのテーマだったので、部分的に私たちに任せてくださる会社でないとダメだったんです。新築中心の弊社がリノベに取り組み始め、その普及のために社員に作業を体感してもらいたいと考えている。こういった経緯も理解してくれる幅がある所。だからルーヴィスさんしかないなと。
*1 福井信行、ルーヴィス代表

では、発注時に出されたイメージやこだわりなどを教えていただけますか。

相澤:卓球台と壁面に書けるホワイトボード、SOLSO (*2)のグリーンを入れることの 3 点です。解体作業は自分たちでやるので、その分費用を抑えてほしいとお願いしました。実際に床のはつりや磨きなどは僕と部の社員数人で 5 日ほどかけて行いました。大変でしたが楽しかったですね。とにかく僕がやっている様子を社員に見せる作業が必要でしたから。リノベーションに参加する楽しさや自分の手でできることを伝えたかったんです。
*2 株式会社 DAISHIZEN が手がける、インドアグリーンやランドスケープデザインを扱うプロデュースチーム。商業施設やショップのグリーンコーディネイト、ガーデンツールやグリーンを販売する SOLSO FARM などのショップを全国に展開する。

なるほど。

相澤:社長は時代の先を見ているのでリノベーション事業に積極的なのですが、社員の認識がまだ追いついていないんです。それにリノベーション業界は構造が独特かつ個人のセンスによるところが大きくて難しい部分も多い。それで僕が前職の経験も取り入れつつ、少しずつ外部企業とリノベーション関連の活動を進めてきました。理解を深めるにはその経過と仕上がりを体感してもらうことが一番です。今回の休憩室はその大規模プロジェクトの第一弾であり、弊社の企業 DNA を変える第一歩だったんです。

そんなに深い存在だったとは…。

相澤:この規模に SOLSO のグリーンをあえて入れたのも、今後 1 階エントランスに SOLSO のグリーンを入れるための素地づくりです。30 年使ってきたあの空間の印象を、用途や価値観はそのままに価値を加えた上でガラッと変えられたら、社内の空気もいい方向に変わるんじゃないかなと思っているので。

休憩室の完成後、社内での変化は何かありましたか?

相澤:リノベーションは「ここまでやる、やらない」という独自の判断力が必要ですが、この部屋を使うことでその感覚が社員の身体になじみつつある気がします。実は休憩室ができた時、コンクリートスラブの壁を見て「いつ完成するんですか」、「壁のすき間はこれから埋めるんですか」と聞く社員が多かったんですよね。そういう新築中心の認識を変えるためにも実感や経験は大事だなと再確認しています。

御社にとってのリノベーションを学ぶ基礎空間なんですね。

相澤:ええ。リノベーションとの距離を縮め、空間の楽しみ方を学ばせてくれる場です。社員も休日にはこういった内装のカフェやレストランに行くのに、自分の仕事とは遠くにあるものと思いこんでいる。ですからその意識を変えて身近さを感じられるよう、改装部分は床とカウンター、あえて4割ほどに留めて昔の面影を残してもらったんです。カッコよくなりすぎてもまた距離が出てしまいますから。空間の使い方に関してはまだ慣れないようなので、近々ビールを持ち込んで納会を開くなどの提案をする必要はありそうです。

ご希望に基づく弊社からの提案はいかがでしたか。

相澤:改装を加える比率やバランス感がすごいですよね。それに塗料や壁の材質選びも素晴らしいなと。例えば、カウンターや卓球台をモルテックスで塗るという案は想像がつかなかったんですが、パース図になるとまさにイメージ通り。「自分たちだけで解体をするから 250 万前後で納めたい」とお話したら最終的には 230 万程度の費用で収まったのも助かりましたね。同業者として見てもこの規模だと安い金額だと思います。ご提案に関してはいつもほぼ一発 OK でした。

完成しての感想と、お気に入りの部分があれば教えてください。

相澤:個人の感想としては、イメージ通りに仕上げてもらえてよかったです。モルテックス塗装の仕上げの美しさや床のモルタル補修など違和感を感じさせない止め時などすべてが「なんとなくいい」「なんとなく惹かれる」もののバランスがわかっている人ならではのセンスだなと。家具の組み合わせも、普通はテーブルが無垢材なら全部を揃えるのが普通なのに、スチールのローテーブルやレザーのソファを置いたり、カウンターの脚をアイアンにしたり絶妙ですよね。ほどよい距離感でリノベーション入門にも最適な感触を残してもらえたと思います。社内でも営業部やマーケティング部がよく打ち合わせに使っていますよ。特に現場をよく見ている営業部からの評判がよくて、管理職も卓球台で楽しんでいるし「この空間はすごい」と話していますね。

エントランスのお話がありましたが、今後の展開は何かお考えですか。

相澤:まだ計画段階ですが、ビル一棟のコンバージョンとリノベーションをして宿泊施設をやりたいんですよね。そこに至るまでには議論や反論があるでしょうけど、少しずつ外部に向けた免疫をつけつつ、新規事業を進める間口を広げられればと考えています。

最後に、相澤さんが思うルーヴィスのよさを教えていただけますか?

相澤:福井さんやスタッフの皆さんに柔らかさがあるところでしょうか。「これはできますか?」と質問した時に否定的な返事をされないのですごく安心できるんです。リノベーションは専門知識も必要だし、費用面など見えない不安が多いので、この「できるだけやってみます」というスタンスは本当にありがたい。よい仕事ができそうな気持ちにもなれますからね。規模よりも代表ご自身の温度感を重視する事務所という印象があります。だから私としてもオススメしない理由がないという感じです。

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